こんにちはーあかねです

先日、とてもびっくり&考えさせられることがありました。


●私の真後ろで倒れた人が息が止まって心マで復活して救急車で去って行った


もータイトルで全部書いちゃいましたけど、そーなんです。

仕事帰りにいつも通り娘を保育所に迎えに行って、帰り道にあるスーパーで買い物してたんです。

「ホラ見て、雛あられが安くなってるよ、雛祭り終わったからやね」
「いこちゃん明日お弁当の日だね。このミニトマトかおっか」

・・・とかね、たわいもない会話をしながら、買い物をしている時でした。


ドーン!!!

突然、後ろでモノが倒れる大きな音がしました。

誰かが陳列棚の商品落としちゃったのかな~あたしみたいにとろいわ~なんて思いながら振り向くと、

お婆さんがひっくり返ってました。

私「大丈夫ですかっ!?」

急いで駆け寄って抱え起こそうとしたんですけど、お婆さんの上にカートが乗ってたからまずはそれをのけて。
ほんで、お婆さんは、起き上がろうとするとか 頭を押さえて痛がるとか そーゆう普通の反応が一切ないことに、目の端でも気づきました。

お婆さんは、意識を失っていました。

“意識を失う”って聞いたら、眠ってるみたいにぐったりした感じかな~ってイメージあると思うんですけど、違ってて。


お婆さんは、目をガッとひんむいたまま、硬直していたんです。

私は第一ボタンだけ外して息がしやすいようにしましたが・・・

同時に駆け寄ったお客さん(♀)が「頭は動かさない方がいい」と言いました。
お婆さんは、目を開けたままいびきをかき始めました。

「脳梗塞やね。いびきかいてるから」

「救急車呼んだ方がイイかも。救急車呼んで!」

テキパキと店員に指示を出すテキパキ子さん。


他にも2・3人が駆け寄って、お婆さんの様子を見守りました。


「息が止まった。」         
 
えっ・・・。


その場の人、全員が固まりました。


こういう時、どうすればいいか解っています。
人工呼吸と心臓マッサージです。
高校生の時から今まで、少なくとも5回はいろんな場面で救命措置の講習を受けてきました。だから、やり方は解っている筈なのです。


お婆さんは、急に、死にかけていました。

私は死にかけている人を、初めて見ました。

死が、お婆さんの片足にぬるりと巻き付いて、もう二度と戻ってこれない世界へ引きずり込もうとしていました。お婆さんは、ある日突然生と死の境に来てしまったのです。


急がなければ

急いで救命措置をしなければー

みんなが思いました。
そして、自分の腕に突然他人の命がのしかかってきたことに戸惑いました。



その時、お婆さんの横にいたチェックのシャツを着た男性が、心臓マッサージを始めました。

テキパキ子さん「AEDないですか!?」

店員「あります。」

テ「持って来てください!」

ブースから出てきた店員も、突然そんな緊急事態が自分の周りで起きていることに信じられない様子でした。
こちらの様子を見ながらゆっくり歩き始めた店員に、

私「早くしないと!」

テ「息止まったから!」

駆け足で去って行く店員。

そしてAED到着。

「AED」の画像検索結果

AEDとは、素人でも救命措置ができる、心臓に電気ショックを与える機械です。

私が救急隊員の装着に備えて、お婆さんのカートを動かしたり側にある商品をどかしたりしている間に、お婆さんの身体にAEDが装着されていました。

AEDが無機質な声で、操作の仕方や状況を報告します。

しばらくすると、お婆さんに反応があったよう。
見守っていた人たちが、「よかった~!!」と安堵の表情になりました。
意識も戻ったようでした。



そこへ救急車到着。
6~7人もの、物々しい装備をまとった隊員が入ってきました。
そして、テキパキ子さんや心マをした男性に状況を聞き、お婆さんを3人がかかりでストレッチャーに乗せました。
「今からストレッチャーに乗せますよ。いいですか」

耳元で話す隊員に、お婆さんは頷いたよう。


そしてお婆さんも隊員たちもいなくなり、店内に静けさが戻りました。

私たちも買い物に戻りましたが、いちこ(娘)が救急車見たい、と言うので外に行ってみると、まだいました。
そして受け入れの病院が決まると、サイレンを鳴らして去って行きました。


●こんな非常事態に鉢合わせして、いろいろ考えました

一つは、

心臓マッサージって・・・知っててもできんなぁ!!

ってこと。

そんな非常事態用に心の準備してないし、普段から。
だから突然誰かの生死が自分の手に委ねられる、って、びっくりしすぎて急には受け入れがたいというか。

え、あたしでいいの!?
みたいな。

あたしがそんなすごいことやっちゃっていいんですか、みたいな。

他の人の方がよくわかってるんちゃう!?って。


・・・でも、実際に、私は日常で人が倒れ、心臓マッサージで蘇生するところを見ました。

次に同じような場面にあったら、例えばそれが職場だったら、今度はびびらないで助けよう、そう思いました。
私の仕事は製造業なので、あそこで人が倒れても絶対に医療関係者はいませんから。


もう一つ思ったことが、

人がいるところでぶっ倒れたら、何とかなる。

ってこと。
今回心臓マッサージをした男性は、看護師でした。
そして状況を見てさっと入ってきた二人がいましたが、落ち着きから見て、医療関係者だったと思います。

もし医療関係者がいなくても、テキパキ子さんのようにデキる大人は必ずいるはずです。
彼女は看護師ではないとのことでしたが、過去に脳梗塞の人が身近にいたり、救急車を呼んだりした経験があったのかもしれません。

そして、もし、最悪、そんな賢い人達もいなかったとします。
集まったのが、私のように、とろい人間ばかりだったとしても、です。
みんな、人生で何度かは救命措置の訓練を受けているはずです。たどたどしくても、きっと助けようとすると思うんです。


倒れたのが、もし誰もいない自宅だったら・・・。

結果は明らかです。一つしかありません。


年末、職場の人の奥さんが突然亡くなりました。以前から心臓が悪かったそうです。
奥さんは、家で、一人で亡くなってしまいました。

もし、そこに誰かいたら・・・

人がたくさんいるところで急変していれば・・・


きっと、今も生きていたはずです。


そう思うと、運とか、運命とか・・・。
そういう人の手の届かぬ力について、考えてしまいます。


●お風呂で3歳の娘と話してみた


その夜、いちこはいつになく神妙にしていました。
いつもふざけるお風呂の中でも、ずっと大人しかったので、彼女なりに何を考えているのだろうと思って、聞いてみました。

私「今日お婆さんが倒れて、みんなで助けて、それで救急車に乗って行ったやん?
 あれ、どう思った?」

い「・・・びっくりした。」

私「びっくりしたよね。あたしもびっくりした。あんなの初めて見た・・・。

 いこちゃん、お婆さんが“息が止まった”って言ってるの、聞こえた?」

頷くいちこ。

私「息が止まったらね、ここ、いこちゃんのここにトクトクトクって動いてる心臓あるやん。そこも止まるんやで。
 そしたら死んでしまう。」

いちこは、また頷きました。

私「ほんで、お客さんがここをグッグッって押してたやん。あれ何してるか解った?」

いちこは頷きました。
とても真剣に話を聴いています。

私「心臓を外から動かしてあげたんやで。・・・だからお婆さん、助かった。」

私「人って・・・急に死ぬんやね」

いちこは私に抱き着いてきました。

一連の騒動を見ている間、いちこはとてもお婆さんを心配していました。「あのひとかわいそう・・・」と言っているいちこの目は赤くなっていました。
何が起きているか解らなかった分、余計怖かったのかもしれません。


次の日の朝も、いちこの方からその時の話をしてきましたし、3歳なりにいろいろ感じることがあったようです。


日常で、突然人の生死を目の当たりにした出来事でした。

私は次の日、職場のAEDがある場所を改めて確認しました。



おわり。